外壁塗装一部だけ？メリット・デメリットと賢い選択

外壁の劣化が気になり始めたら、まずはどの範囲を塗装すべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
全体を塗装するとなると費用も時間もかかりますが、一部だけを塗装するのも不安がありますよね。
今回は、外壁塗装を一部だけ行う際のメリット・デメリットを、具体的な例を交えて解説します。
費用を抑える方法についてもご紹介しますので、外壁塗装の計画にお役立てください。

外壁塗装一部だけを行う際の注意点

費用面でのデメリット

外壁塗装の一部だけの施工は、一見費用を抑えられそうに思えますが、実は全体塗装よりも高額になる可能性があります。
その理由は、足場にかかる費用にあります。
足場は、作業員の安全確保や効率的な作業のために不可欠です。
部分塗装であっても、高所にある部分を塗装する場合は足場が必要となり、その費用は15万円～25万円程度かかります。
全体塗装であれば、一度の足場設置で済みますが、部分塗装を繰り返す場合は、毎回この費用が発生するため、トータルコストが高くなってしまうのです。
さらに、職人への人件費は、工期が全面塗装とそれほど変わらないため、結果的に割高になるケースが多いです。
また、塗装面積が小さいため、材料費の単価が高くなる可能性もあります。

仕上がりや美観への影響

一部分だけ塗装すると、新しい塗装面と既存の塗装面との間に色や艶の差が生じ、色ムラが目立つ可能性があります。
同じ色を使用しても、経年劣化による変色や艶の変化によって、新しい塗装面と古い塗装面との違いは避けられません。
そのため、建物の美観を損ない、不自然な印象を与えてしまう可能性があります。

建物の寿命とメンテナンスへの影響

外壁塗装は、建物を雨や紫外線から守る重要な役割を果たしています。
部分塗装では、塗装されていない部分が劣化しやすく、建物の寿命を縮める可能性があります。
小さなひび割れから雨水が浸入し、内部の腐食につながるケースもあります。
また、部分塗装を繰り返すことで、メンテナンスの計画が立てにくくなり、効率的な管理が難しくなります。
全体塗装であれば、約10年周期での塗り替えを目安に計画を立てられますが、部分塗装では、塗装箇所によって時期が異なり、管理が煩雑になります。

外壁塗装一部だけが許容されるケースと全体塗装のメリット

増改築部分の塗装

増改築によって新しくできた部分と、既存の外壁では、塗装時期が異なる場合があります。
新しく増築した部分がしっかりとした防水機能を備えているのであれば、既存部分のみを塗装するという選択も可能です。
ただし、次回の塗り替えは、全体を同時に塗装することをおすすめします。
また、増築部分も5年以上経過している場合は、部分塗装ではなく全体塗装を検討しましょう。

未塗装部分の補修

給湯器やエアコンの室外機など、設置のために塗装できない部分があります。
これらの機器を交換したり、取り外したりした際に、未塗装部分が出てきた場合は、部分塗装を行うのが適切です。
未塗装部分を放置すると、劣化が進行し、雨漏りなどの原因となる可能性があります。
この場合、足場を組む必要がないケースが多く、費用を抑えられるメリットがあります。

全体塗装のメリットを改めて確認する

全体塗装は、一度の工事で建物を保護し、美観を維持できます。
部分塗装に比べて、色ムラがなく、仕上がりが美しく、建物の寿命を長く保つことに繋がります。
また、メンテナンス計画も立てやすく、長期的なコスト削減にも繋がります。

費用を抑えるための具体的な方法

外壁塗装費用を抑えるためには、いくつかの方法があります。
リフォームローンを活用したり、地元の業者に依頼したり、自治体の助成金制度を利用するのも有効です。
また、火災保険の適用も検討できます。
自然災害による被害を修繕する際に、外壁塗装と同時に行うことで、足場代などを削減できる可能性があります。
さらに、塗料のグレードを下げることで費用を抑えることも可能です。
ただし、品質とのバランスを考慮する必要があります。

まとめ

外壁塗装は、一部だけの施工も可能ですが、費用面、美観、建物の寿命、メンテナンス計画の観点から、全体塗装が最も効果的です。
ただし、増改築部分や未塗装部分など、例外的に部分塗装が適切なケースもあります。
費用を抑えるためには、様々な方法を検討し、最適な選択をすることが重要です。
それぞれの状況を正確に把握し、最適な計画を立てましょう。

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